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情報セキュリティマネジメント令和5年 [科目A]問4
問4
暗号方式に関する記述のうち，適切なものはどれか。
- 公開鍵暗号方式，共通鍵暗号方式ともに，大きな合成数の素因数分解が困難であることが安全性の根拠である。
- 公開鍵暗号方式では原則としてセッションごとに異なる鍵を利用するが，共通鍵暗号方式では一度生成した鍵を複数のセッションに繰り返し利用する。
- 公開鍵暗号方式は仕様が標準化されているが，共通鍵暗号方式はベンダーによる独自の仕様で実装されることが一般的である。
- 大量のデータを短い時間で暗号化する場合には，公開鍵暗号方式よりも共通鍵暗号方式が適している。
分類
テクノロジ系 » セキュリティ » 情報セキュリティ
正解
エ
解説
- 公開鍵暗号方式、共通鍵暗号方式のどちらも、コンピュータの計算能力をもってしても現実的な時間での解読が難しいことを安全性の根拠としますが、暗号アルゴリズムごとに根拠とする理論は異なります。大きな合成数の素因数分解をするときの計算量の多さを安全性の根拠とするのは、公開鍵暗号方式のひとつであるRSAの特徴です。共通鍵暗号方式の特徴ではありません。
- 公開鍵暗号方式でも共通鍵暗号方式でも、複数のセッションに同じ鍵を繰り返し利用します。セッションごとに異なる鍵で暗号化通信を行うのは、ハイブリット暗号方式（セッション鍵暗号方式）の特徴です。
- 公開鍵暗号方式も共通鍵暗号方式も、主要なアルゴリズムはISO 18033として国際標準化されています。
- 正しい。暗号化と復号に必要は計算量は、公開鍵暗号方式よりも共通鍵暗号方式のほうが少なくて済みます。したがって、短い時間で暗号化するのに適しているのは共通鍵暗号方式です。