ネットワーク管理 - 4語(シラバス4.1)
稼働統計
ネットワークやシステムの性能や稼働状態を監視するために収集されるデータのことを指す。このデータは、システムがどのくらいの時間正常に稼働しているか、または障害が発生した際の情報を含む。このような統計を分析することで、運用管理者はシステムの健全性やパフォーマンスを評価し、改善点を見つけることができる。例えば、ネットワークの遅延時間や障害発生の頻度を示す統計があり、これを基に適切な対策を講じることが求められる。問題が発生する前に予測し、未然に防ぐための重要なツールである。
障害の切分け
システムやネットワークに発生した障害を特定し、原因を明確にするためのプロセスである。これは、問題がどの部分に起因するのかを分析し、他の部分に影響を及ぼさずに特定の障害を切り離すことを意味する。たとえば、あるサーバがダウンした場合、そのサーバが担当しているサービスだけに影響を及ぼし、他のサービスには支障をきたさないようにする。このプロセスにより、迅速に障害の原因を特定し、復旧作業を効率化することが可能となる。また、システムの冗長性を高め、全体の信頼性向上にも寄与する。
障害原因の特定
システムやプロセスで発生した障害の根本的な原因を特定するプロセスである。この手法は、単なる表面的な症状を解決するのではなく、なぜその障害が発生したのかを深く掘り下げることを目的とする。例えば、サーバダウンの原因を調査する際には、ハードウェアの故障や設定ミス、ソフトウェアバグなどが考えられる。正確な原因を把握することで、再発防止策を講じることが可能となり、システムの信頼性を向上させることができる。一般的に、フィッシュボーンダイアグラムや5W1H等の手法を用いて、体系的に分析を進めることが行われる。
復旧措置
システムやサービスに障害が発生した際に、被害を最小限に抑え、正常な状態に戻すための対策である。例えば、サーバがダウンした場合には、バックアップデータを用いてデータを復元したり、代替システムに切り替えたりすることが含まれる。このような措置は、業務の継続性を確保するために非常に重要であり、定期的なテストや訓練を通じて、実効性を高めることが求められる。また、復旧計画を策定することで、事前に具体的な手順を決めておくことができ、迅速に対応することが可能となる。